人生のターニングポイントとこれから…夢 vol.13 ママカフェ主催:島久美子さん
ウェブデザイナー・ママカフェ主催・フラワーアートデザイナー 島久美子さん

私は自分を取り戻してきた
離婚。
子どもたちの不登校。
人生で最も辛かった出来事が、実は最大の転機だったのだと気づいた時、島久美子さんの人生は大きく動き始めた。
ウェブデザイナー、ママカフェの主催者、フラワーアートデザイナーとして多面的に活躍する彼女が語る。
暗いトンネルをくぐり抜けた先に見えた景色とは——。
困難の中でも自分と向き合い続けることで見つけた、新しい人生の歩み方。
自己紹介
初めまして。島久美子です。
現在、会社勤めをしながらウェブデザインの仕事、ママカフェの主催、そしてお花を使ったフラワーアートデザインの仕事をしています。
子どもが2人いて、シングルマザーでもありますが、育児をしながらデザインの仕事を楽しくやっています。
ウェブデザインについて
ウェブデザインは、名刺制作なども手がけていました。
今は主にホームページ制作に集中しています。
お花がとても好きで、道端に咲いているお花や、お花屋さんにあるお花を使いながらデザインをしています。
依頼してくださる方がやりたいことを、お花で表現するというお仕事は楽しくて、やりがいも感じています。
ママカフェについて
ママカフェは、不登校や行き渋り、発達障がいの子を持つ、親御さんが集まってお話しをする場として3年前から始めた活動です。
自分自身、子どもが2人とも不登校を経験したことから、不登校や発達障がいのお母さん同士が話せる場所が欲しいという想いで立ち上げました。
月に1回、米粉パンをつくっているcomeco laboの皆さんとコラボして、美味しいコーヒーや飲み物をいただきながら、お母さんたちが2時間たっぷり話し合うという場です。北部から南部まで、いろんな地域から参加してくださっています。
ウェブデザインを始めたきっかけ
ウェブデザインの仕事を始めたきっかけは、元々文章を書くことが好きだったということにあります。
長年、文章関連の仕事をしてきました。
しかし、家でできる仕事がしたいという想いがありました。
ずっと習いたいと思っていたウェブデザインを学べるタイミングが来たので、そこから学び始めたんです。
根底にあるのは、いつも「人に伝えたい」という想いです。
小学2年生のとき、転校が決まりました。
大親友と離れるのが、どうしようもなく寂しくて
その時、私たちは文通を始めました。
便せんに想いを書いて送る。
言葉にしなければ届かない気持ちがあることを、あの頃の私は初めて知りました。
文通は中学生になるまで続いたんです。
その後、別の友人とは交換日記をするようになり、
形は変わっても「書いて伝える」ことは、ずっと私のそばにありました。
やがて日記へと変わり、
今ではジャーナリングという形で、自分との対話を続けています。
書くことは、誰かとつながるためだけでなく、
自分自身を支える時間でもあったのです。
そして今、私はインターネットという場所で
誰かの想いをデザインとして形にする仕事をしています。
WEB制作は、突然出会ったものではなく、
小学生の頃にはじまった小さな文通から、ずっと続いてきた「伝える」の延長線上にあるのだと思っています。
人生のターニングポイント——離婚と子どもの不登校
人生には大きなターニングポイントが2つあったと思っています。
一つ目は「離婚」です。
もう一つは「子どもたちが不登校になったこと」です。
第一のターニングポイント——「あ、このままではまずい」
離婚を決めた時、私は初めて「自分の人生を生きる」ことができるんだと気づきました。
それまでは良いお母さんでなければ、良い妻でなければという思い込みに縛られていたのだと思います。
その呪縛から自分を解放したいという切実な想いが、離婚という決断につながりました。
離婚すると決めてから実行するまでは、本当に大変でした。
調停も経ています。
しかし、振り返ると、すべてがスムーズに流れていくような感覚を覚えています。
神様が味方してくれているような…不思議だけどそういう感覚です。
今、思い返してみても「よくやったな」という感覚があります。
まだ1歳にもならない子と2歳の子を連れての再スタート。
自分のために。
そして子どものために。
必死に前に進んだあの時間。
その時間こそが、私の人生で最も大事な決断だったのだと思っています。
第二のターニングポイント——子どもたちの不登校が、もう一度の「見つめ直し」を与えてくれた
二つ目のターニングポイントは、子どもたちが学校に行かなくなった時です。
離婚後も、私は相当な時間を自分と向き合うことに費やしていました。
幼少期のこと。
母親との関係性。
心の中に引っかかっていたことを、一つ一つ解きほぐしていました。
コーチングやアロマなど、様々な学びを通じて、自分をもう一度見つめ直す過程を経ていたんです。
そこへ、子どもたちが不登校になるという出来事が起きました。
子育てで行き詰まった時に、もう一度、深く自分と向き合う機会をもらったのです。
それが2回目のターニングポイントだったのです。
本当にありがたいことに、自分を立て直したのは、この2つのターニングポイントでした。
1回目は、離婚という経験を通して自分を立て直しました。
そして2回目は子どもたちのおかげで自分を見つめ直せた。
自分改革が始まった感覚がありました。
自分の中に気づいた「ちゃんとしなきゃ」という呪縛
両方のターニングポイントで共通していたのは、自分の心と真摯に向き合うということでした。
離婚の時のこと
離婚の時は、自分とのコミュニケーションを丁寧に取ることで、初めて自分のことが分かり始めました。
コミュニケーションでつまづくことが多かった私ですが、何度も自分と対話する中で、自分のことが少しずつ見えてきたんです。
子どもの不登校の時のこと
子どもたちの不登校の時は、もっと複雑でした。
自分が子どもたちのことを「できていないこと」「欠けているところ」ばかり見ていることに気づきました。
お風呂に入らない。
学校に行かない。
そうしたことに対して、「なぜそうするのか」と問い詰め、何とか自分の思い通りにコントロールしようとしていた自分がいました。
その自分を見つめ直すうちに、私の中に「ちゃんとしなければならない」というこだわりがあること。
そしてそれが子どもたちへのコントロール欲につながっていることに気づきました。
その根深いこだわりが手放せると、育児が一気に楽になったんです。
自分を立て直したのは、離婚の時は旦那さんのおかげであり、子どもたちの不登校の時は子どもたちのおかげでした。
困難な状況が、実は自分を「改革」するチャンスだったのです。
13年かけた、自分との対話の旅
“相手のせい”だと思っていた出来事が、“自分の在り方”に気づくきっかけだったと分かるまで、かなり長い時間がかかりました。
離婚から13年が経った今だからこそ、この変化について語ることができます。
最初は、離婚のきっかけは相手のせいだと思っていました。
しかし、年月を重ねるうちに、「違った。自分だったんだ」という認識へと変わっていったんです。
学びの時間——人に会い、学び続けた5年、6年
その過程で、私は本当にたくさんのことを学びました。
苦しいから人に会いに行き、コーチングの勉強をして、アロマセラピーを学んで、ビジネスを学んで。
心の勉強だけではなく、様々な分野で学び、いろんな人と関わりました。
その中で、いろんな人の考え方を聞くたびに、「あ、そっか」という気づきが増えていきました。
一人で考えていては気づけないことを、人間関係の中で学んでいったんです。
5年、6年という長い月日をかけて、本当にたくさんの学びと対話を重ねて、ようやく「あ、自分なんだ」という感覚にたどり着きました。
その過程で、根深い「考え方の癖」や「生き方のパターン」が手放せていったんです。
時間がかかったからこそ、今がある
即座に変わることではありませんでした。
むしろ、私の場合は相当な時間がかかった。
その時間こそが、今の自分を形作っているんだと思います。
そしてそうした自分の変化が、自然と子育てにも反映されるようになったんです。
これからのこと、そして夢
これからやっていきたいことは、いくつもあります。
ウェブデザインの仕事について
ウェブデザインの仕事では、いろんな人の世界観、その人たちがやりたいことを表現するお手伝いをどんどんしていきたいです。
お花の力を使いながら、その世界観をビジュアル化していきたいと思っています。
やりたいことを世に放つ——。
そうしたお手伝いができるデザイナーでありたいです。
ママカフェの活動について
ママカフェの活動も、もう少し展開させたいと考えています。
具体的にはまだ形は決まっていないのですが、お母さんたちが活動できる場所を作ったり、あるいは子どもたちの居場所を作ったりすることを考えています。
これまではお話し会が中心でした。
しかし、プラスアルファで何ができるか——そういう視点で活動を大きくしていきたいのです。
不登校のお母さんたちが、ただ悩みを聞いてもらうだけではなく、一緒に何か創造していく。
そうした場所になっていったら素敵だなと思います。
あの時、大変だった自分へのメッセージ
暗いトンネルの中にずっといた時のことを思い出します。
あの時、本当に辛かったです。
「ずっと変わんないんじゃないか」——。
そう思うほど、出口の見えない状況が続いていました。
でも、あの時の自分に言いたい。
「大丈夫だよ。ずっと進んでいたら、いつかトンネルは抜けるんだよ」と。
今、確かにトンネルを抜けてきた感覚があります。
暗かった。
でも、ちゃんと前を見て進み続けていたら、いつかは出口が見えるんです。
あの時に必要だったのは、焦らず、でも進み続けることだったんだと思います。
みなさんに伝えたいこと

女性が元気で、自分がやりたいことをやって、お家の中でニコニコしている——。
それってすごく大事なことだと思うんです。
私自身も、そうありたいと思うし、そういう女性が増えると、お家も平和になるし、その姿を見て育つ子どもたちも、きっと素敵な家庭を作っていくんだと思います。
それは連鎖していくものなんです。
だから、女性の皆さんに言いたい。
自分が楽しむこと。
自分がやりたいことを大事にしてください。
自分を後回しにするのではなく、自分と向き合う時間を作ってください。
それが、結果的には自分の家族、そして周りの人たちへの最大のプレゼントになるんだと、私は信じています。

