人生で辛かった出来事と家族について(後編)

前編からの続きです

20歳で就職してちょうど20が経過した40歳の時に会社の同期から、これからどんなビジョンを持ってこの会社にいたいのか問われました。
私は、その時、会社で笑っている自分がイメージできませんでした。

当時、私は県内では、誰もが羨むような大手の会社に勤めていました。
女性にとっては、子育てもしやすい条件下で働くことができており人間関係も良好。それにもかかわらず、ずっと仕事にやり甲斐を感じずにいました。

そんな時に

子どもが親からの虐待や子ども同士のいじめで命を落としてしまう

悲しいニュースが立て続けに目に入るようになり、その度にやるせない気持ちになっていくうちに、この状況を改善する手伝いをしたいと居ても立っても居られなくなり、副業でできそうな仕事を探し始めました。

しかしながら、資格も経験もない者が子どもの心に関わる仕事がそう簡単にはみつかるはずもなく、諦めかけた時

子どもにとって一番身近な存在である母親の心を整えるほうが根本的な解決に至る近道かもしれないと思い直し、改めて職を探すことにしました。

ある時、ふと目にした新聞記事でメイクで心を整えるメイクセラピストの仕事があることを知り、これだと思いました。

早速、その記事に記載あったスクールの代表に逢い、約２年かけて資格を取り、それと並行して心理学やカウンセリング、新たに開運メイクの手法も学びながら、自尊感アップ講師の資格を先に取得して、ママ向けの講座を副業でスタートしました。

それから一年後、前の会社を退職して「開運メイクセラピスト」と「自尊感アップ講師」の二足のわらじで起業すると同時に、「人権擁護委員」としてのボランティア活動も始めました。

地域の小、中学校に出向いて人権教室や読み聞かせ等の啓発活動をしたり、子どもを含めた地域の方の相談を受ける相談員の仕事をしています。

起業後は、女性の心だけでなく、体も健康にしたい想いに変わり、今に至りますが、私の原点とも言えるターニングポイントは、やはり何かに掻き立てられるような情熱が沸き上がった４０歳でしょう。

あの時に行動に移していなければ今の私はいなかったのかもしれません。